宝塚初めしてきました!去年同様、雪組観劇でスタートです。
開演アナウンスで「皆様、明けましておめでとうございます。」を聞けるのはいいものだね~~!


オープニングの連獅子について、寡聞にして知らなかったものでちょっとwikipediaを覗きました。

もとは石橋(しゃっきょう)という能の作品の一つで、歌舞伎に取り入れられて「石橋物」と呼ばれる作品群を形成しているそうです。
石橋物の演目としては他に「石橋」「相生獅子」など。

内容は、狂言師として登場する右近と左近が獅子の精に姿を変え、
豪快な毛振りを見せる…というものです。
ということは、本来は連獅子って二人であるものですけど
(設定としては親子の獅子で、親が子を谷に突き落とすというくだり)
今回はメインの獅子役が三人います。
白い獅子が桂さんで、赤い獅子がちぎちゃんとキタロウさん。
親子設定の場合、白が親、赤が子なんだそうです。ま~。
お目出度い演目ということで、お正月らしいオープニングです。
もふもふに埋もれる桂さんの小さい顔が放つ顔力がすごかった。

ここからはツイッターとも重複していきます。

幕開き、ちほちゃんのかわいい歌声、うまいな~。
ぺかーっといつも通り登場する桂さん(今年で研15?)いつまでたっても10代役OKでごわす。
ちぎちゃんが出てくると、いい意味で空気がゆるむ。
登場人物同士の雰囲気が結びつきやすくなる。モテない役が似合うんだなあ。
かっこいいんだけど、男子っぽさが先行していい感じにデリカシーが欠如してる。
桂ちぎでみみちゃんを取り合う話とか、今後くるんでしょうか…。
前回は桂さんが自分と取り合う、というミラクルを起こしていましたね。
なんかちぎちゃんって「お前なら仕方ない…泣かせたら、承知しないぞ!」って言って去っていく役がニンに合ってそうだもの。

若侍の客席降りはちょっとびっくりしましたね!ふりぃじゃ、ふりぃじゃ!
誰だあの美男子と思っていたらがおりでした。お化粧ほんと綺麗。
しかしがおりの快進撃はまだまだ序章でした。

何かというと「ジャジャーン!」「バリバリバリ!」って音で皆が伏せる→ダッシュで散開するので足元をよく見ていたら上級生のスラックス丈が少女マンガのような美麗な丈で決まっているのに対し、下級生が「ちょっと長すぎ」でこんなところにも習熟の差が…と感心しました。
短靴の踵が、360℃の方向からギリ1cm見えていて、靴の甲に余裕をもった斜めのラインでかぶさるのが美しい丈です。下級生はちょっと長かったな。

モンパリの場面、いちおしは此花いの莉ちゃん!歌声に艶があっていいよ~。

みみちゃん、本をぶん投げるシーンがめちゃくちゃ受けていた。黄色のドレスがすっごくかわいい。モチーフは菜の花かな。
ちなみに侍女の妃桜ほのりちゃんが!首が長くて!すごく好み!美人!
リサリサの粋な女主人っぷりも見物です。あんまり出番ないのにすごくしっかり心に残る。
杏奈おねえさまの恋に生きる女っぷりもいい。

ナガさんが軍上層部がパリを売ったことを暴露するシーンはガツンときました。
怒鳴ったりなんて、とてもしなさそうな芯からのいい人が絶望している芝居は心にくる。
そして寂しくもなる…ナガさあああああん!

フルーランス少尉、かっこいい役どころすぎませんか。
フルーランス少尉、かっこいい役どころすぎませんか。

にわにわノエル「神様との約束は違えられません…!」
ここらは流石にもう涙腺決壊しました。泣かないと思ってたのにー。

渡会がマリーに「正名を頼む」と告げるのは、すごく日本作品のバディっぽいですよね。
今わの際に親友/ライバルに「女を頼む」と言うパターンは主に西洋のものなのか。(マーキューシオ@ロミジュリや、ロバート@誰鐘)
「ほんとコイツってキミが居なきゃダメなんだぜ!」というメッセージは、女性を通じて
自分を看取る相手への「俺はお前のことをよく知っているから置いていくのは心配だけど、惚れた女がいる以上かっこつけろよ」という最後の激励なんでしょう。
ツイッターにはちょっと違うようにも書いたけど、女子2人と男子1人(カップル+女子1人)の場合でも同じ展開かも。
大島弓子「全て緑になる日まで」という作品で、ヒロインは、自分の恋人が別の子が心通わせ合っていることに嫉妬するのだけれど最終的には二人を祝福しようとその子あてに「恋人の扱い方」を長い手紙にしたためるのです。
(ネタバレになるので詳しい言及は避けますけど、名作です。おすすめ!)

これについてもいろいろ考えたかったけど、えらく長くなりそうなので割愛!

そしてがおりの格好良さ。
チリチリパーマでレザージャケットを羽織り、銃を肩にかけて出てくるがおり。かっこいいーっ!
紺地にシルバーの意匠の軍服のがおり。かっこいいーっ!
日本人を侮蔑→勇気付けられて和解→奮い立たされた結果、勇気と若さゆえの向こう見ずな行動→皆の思いを背に逝去 おいしいーっ!
フランス国家を歌うがおり。歌うまーっ!
がおりは頼れる子ですなあ。

フィナーレは「皆が考える宝塚フィナーレ・ザ王道」って感じでした。
期待しすぎて「みじかっ!」と思ってしまった。4組のリフトはすごく綺麗。

「日本物」って印象はあまり受けませんでした。
ものすごーく率直に言えば「駄作じゃなくてホっとした」というところです。
仮面のトラウマは根深い。
理事長は「新しいことをやろうとして枠を超えてしまった脚本・演出」という認識でいるみたいですけど私は「手垢がつきすぎて誰もやらないようなことを、生理的に気持ち悪いレベルのズレでやらかした脚本・演出」だと思っています。

雪組生は大好きだけど、彼らが板の上に立っているということだけが動機で劇場に足を運ぶのはすごく悲しい。
良質な作品を、大好きな雪組が上演しているからこそ行きたい!と思いたい。
贅沢だなと思いますけど、こんなこと遠慮していいことじゃないものー!
叶わなくたって願うよ!

2012年は節度を覚えつつ、楽しく元気に観劇していきたいと思います!

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