今の気持ち。

「どうして仁でサヨナラなの?」という、不満の声をまれに聞きます。
「日本物じゃなくて、派手なヨーロッパ物で卒業してほしかった」とも。

そしてさらにまれなことですが「(仁がサヨナラ公演であることを)どう思ってる?」と尋ねられることがあります。
会話が収束できないような返事を私がしたらどうするんだ、よく聞けるよなーと思いますけど大体「初日にそういうのは全部越えました」と答えています。

本当の私の気持ちは「仁で良かった」です。
4年とか5年とか、長くトップをつとめ、たくさんの作品でその歴史をいろどったのであれば、サヨナラ公演が仁では不満だったと思います。
ザ・音月桂!伝説をありがとう!てな勢いの作品を望んだでしょう。

でも、そうじゃない。
理由はどうあれ、たったの2年で卒業してしまう。
「大」トップスターとして送られるには、少し寂しいトップ歴と言わざるを得ない。
(いろいろありましたし)

だったら、今桂さんが一番心を傾けていることが報われるような公演であってほしい。
それは、雪組子の皆が生き生きと舞台に立つことではないか、と初日の舞を観て思いいたりました。
仁は、いろんなところで、いろんな子たちがずーっとお芝居をしている。それを幸せそうに桂さんが見ているところを観ると、すごくほっとする。

作品としての不満はが無いわけではないけれど、こういう作品をサイトー先生が卒業公演にあたって作ってくれたのは、善きめぐりあわせだったと思っています。

フットルースのことを書くんじゃなかったのかい!
ちょっと夏風邪的にタチの悪い舞台を観てしまったので、書きとめておきます。
タチ悪いよ~(笑)

「スリル・ミー」を観てきました。
7/25(水)19:30 「私」松下洸平×「彼」柿澤勇人
そんなにネタバレはしませんが、きっときっと再演あるだろうからその時の感情を大切にされたい方は読まないようご注意ください。


観に行こうと思いいたったきっかけは、フォローして間もない方が手放しに柿澤君を褒めていらして興味をもったこと。
検索してみたら、バタくさいイケメン!これで甘い歌声なんてすってきー!
しかも「スリル・ミー」私の大好きな犯罪もののようだし、観てみようっと。
この時点で松下くんは薄い顔立ちだなーとしか思っていませんでした。

チケットを取ったらG列センターでびっくり。会場についたらG列=3列目で更にびっくり。
そして19:30開演ってなんて幸せなのだろう~。
会場に行く前にお気に入りのカフェでお茶→マックで腹ごしらえまでできました。
順番が逆なのは、カフェが想定外に「ただいまのお時間はスイーツのみ」の営業だったため…。


好きになる舞台って、大体幕が開いて10分くらいで分かるなと思うんですがスリル・ミーも例にもれず冒頭から「これは私リピートするわ」と確信していました。
仮釈放の審議委員会に対し、34年前に「彼」と共に犯した罪を淡々と語り始める「私」…。
こうやって書くと「エリザベート」みたい(笑)

キャストは「私」と「彼」の2名。舞台上のピアニストも含めたら3名。
「私」は審議委員会中の「現在」と34年前の「過去」を大変な頻度で、そしてたいした間もなく切り替える。
「現在」の彼は34年間の収監生活を経て、まるっきり木偶のよう(に見える)。「過去」の彼は感情の色彩鮮やかに生きている(ように見える)。
このスイッチの切り替えは消耗するだろうな…と観ていて思いました。
あまりにも、明度が違いすぎる。後半は、体力のせいか少し「現在」が「過去」に引っ張られたようにも見えたけど、演出なのかも?
「大変そう」と思いはするけど、それは「大変そう」に演じているからではなくて、あまりに見事だったから。

セットは色彩をほぼ排除していて、黒白+舞台左右に置かれた木製ベンチと、少しの家具。ときどき出てくるタイプライター。(「彼」が押してくるのがなんかかわいい。)
ミュージカルなのでもちろん歌うのだけど、凄まじい緊迫感で、台詞の応酬と照明とピアノが張り詰めた空気を一度も緩ませない。
観ている最中から脚がガクガクしていて、「立てなくなってるなあ」と分かりました。
身体の芯から震えが止まらなかった!
彼らの走る振動、擦ったマッチの匂い、全てが私に踏み込んでくるように近くて、身構えることを余儀なくされているのに目が離せない。
100分の舞台であんなに消耗したのは初めてです。

フォロワーさんから「すっごいチューするよ!」という予備知識だけいただいて、モチーフとなった事件を調べただけで観に行った私にあの舞台は衝撃的でした。
「すっごいチュー」が目玉なんだな、って思うじゃないですか。違うんだもん。
もはやそんなものは恋とは呼べない、と思うほどの執着、渇き。それがただ立っているだけの松下「私」から柿澤「彼」に向かっている。それが見える!

前半、「放火につきあう前払いのご褒美」としてまず「すっごいチュー」がされます。
顔を傾けて唇がぱくっと重なった後、一度顔を離してからガッ!ガッ!ゴッ!みたいな感じで暴れる「私」の首の後ろに手を回し深くキスを重ねる「彼」。
一度目は本当にキャンディ的なキスで、二度目は支配する代償としてのキス。
DVと変わりない!
にーろさんは「さっさと口開けろ」みたいに半口開けた顎をしゃくるとかで…それを聞いた時には頭抱えましたね…小学生はこれ観たらいかんよ…!

放火の場面「優しい炎」で二人がようやく一緒に歌うとき、なんて相性のいい声だろう!
ってときめきました。
炎と一緒に銀河劇場の天井までゆらあっと力をもって伸びあがる歌声。

二人の衣装もそれぞれ素敵。「私」がいかにもなおぼっちゃん風に対して「彼」がちょっと洒落者っぽいところ。でも、属しているのは同じハイ・ソサエティーなんだなって分かる感じ。
松下くんはあのメガネをかけるとさらに気弱そうに見えるのもナイス!

語っていくと全部の場面を書いてしまう…
契約書のシーンで腕ひしぎみたいに腕をロックして指を切りつける「彼」
後半の「ご褒美」…「いい加減な気持ちならいやだ」って言いながら
性急にネクタイを外しジャケットを脱ぎ、サスペンダーを落とし、
面白がるような顔で無抵抗の「彼」を勢い任せに押し倒す「私」。
ここは喉から出る「キャーッ!」を必死で抑えた。
だって台詞だけ聞いてたら「私」は意地張ってるのかと思うじゃないですか。
前方席だったので余裕しゃくしゃくに着衣を解いていく「彼」を観てると「私」が見えないのです。
そしたら脱いでるんだもん!うおおおおおーーーーい!!!!
最後の最後に叶わないかもしれない注文をつけながら目の前にぶら下げられたご褒美に飛びつくしかない「私」。
これは恋とか愛じゃないよー!!でも激しく心揺さぶられる執着なのは確か!

この「いい加減な気持ちなら嫌だ」が終盤、「司法取引をやめるご褒美」として迫ってくる「彼」に効いてくる。
柿松スリルミーは柿澤「彼」がけっこうどうしようもない男であるバージョンだと思う。
TLで「にろまりは超人二人の犯罪、柿松はラノベBL」って感想もみかけたし、
にーろさんはもっと自称する「超人」に近いのかも。
この「どうしようもない男」に対するいい加減な気持ちではない「真摯な執着」って
狂気以外のなにものでもない。
狂気を飼い馴らして走らせた松下「私」。これに私は胸撃たれたのだと思う。

この終盤のキスは仰向けにさせられた「私」に「彼」が覆いかぶさる。
松下くんが柿澤くんの腕を掴む時、非常に綺麗に指を折っていくのが印象的。
とてもゆっくりと。
あれは、あの瞬間に非常に理性的に計算している彼の精神の象徴なのではないか?
計画がいつから走ったのか、見えにくいのだけど決定打はあの瞬間かも?と思わせる。

カーテンコールで、柿澤くんはもうにこにこしているのに、松下くんは顔が硬直していた。
役作りかな?と思ったけど二度三度と繰り返すうちに笑顔が出てきて、かわいかった。
最初「私」が抜けてません…って感じでドキドキした。
私が観た日のブログが非常に意味深で、なにか納得がいかなかったんだろうか。

というわけで、柿澤くんを観に行って、松下くんがかわいー!!!!
という結論に至りました!
そして見事にスリル・ミーシンドローム。翌日は心ここにあらず…。

明日の柿松千秋楽も無事観られることになって嬉しいです!
にろまちもらちこにも、韓国ペアもぜーんぶ観たかったなあ。
また上演してくれるよね~!

I’m Free!

2012年7月19日 演劇
テニミュも公演が始まりましたが、雪組フットルースから全くシフトチェンジ出来ていないまま今日に至ります。
フットルースが期待通りの歌とダンスで楽しませてくれる公演だったことに加え、お芝居としても非常にいいものをみせてくれていて、1つの公演でこんなに楽しんでいいのかっ?!という気持ちでいっぱい。

そしてやっぱり、退団発表は大きい。
私は、テニミュに苦しめられたことは一度も無いけれど、宝塚には苦しめられた。宝塚にまつわる事象にすごく嫌な思いをさせられた。好きにならなければ良かったと強く思ったし、自分の中でけじめをつけるために裁判の記録を閲覧しに行くべきなんじゃないかとも思った。

結局、閲覧申請の方法も分からないまま、時は流れていって、私は得意の「忘れる」作戦に出ました。けっこう多くの友達とも共通している、私の逃避の方法。自分が嫌だと思うもの、憎んでしまうようなものの存在を「ない」ことにする。
つまり、特定の生徒さん達の存在を「ない」ことにする。

この方法は慣れているおかげでうまくいき、私は宝塚を楽しく観られています。

でも、音月さんの退団発表で、なんとくどこかで張っていた線が切れた気がした。もう、視界に入らないように細心の注意を払わなくていいのかもしれない。
重ねて美海ちゃんも退団を発表して、疲れている自分に気付いた。「ない」ことにし続けていくのは、すごーく、疲れる。

彼女たちも学年を重ねていけば、嫌でも目に入ってくる。
私の愛する生徒さん達と、組むことだってあるだろう。それを、直視できるだろうか?

トップになってほしい生徒さんは居る。応援しようと思う。
でも、もしかしたらget footloose してしまうかもしれないなあ、という気弱な自分も居る。

私は自由で、誰を愛してもかまわない。それしか羅針盤は無い。
だから、もうどんどん最後に近付いているかもしれない公演に夢中なんだと思う。
こんなことを考えていると、博多座2回目の遠征を手配してしまいそうで怖い(笑)

次からは楽しい楽しいフットルースの感想を書きます。

宝塚初めしてきました!去年同様、雪組観劇でスタートです。
開演アナウンスで「皆様、明けましておめでとうございます。」を聞けるのはいいものだね~~!


オープニングの連獅子について、寡聞にして知らなかったものでちょっとwikipediaを覗きました。

もとは石橋(しゃっきょう)という能の作品の一つで、歌舞伎に取り入れられて「石橋物」と呼ばれる作品群を形成しているそうです。
石橋物の演目としては他に「石橋」「相生獅子」など。

内容は、狂言師として登場する右近と左近が獅子の精に姿を変え、
豪快な毛振りを見せる…というものです。
ということは、本来は連獅子って二人であるものですけど
(設定としては親子の獅子で、親が子を谷に突き落とすというくだり)
今回はメインの獅子役が三人います。
白い獅子が桂さんで、赤い獅子がちぎちゃんとキタロウさん。
親子設定の場合、白が親、赤が子なんだそうです。ま~。
お目出度い演目ということで、お正月らしいオープニングです。
もふもふに埋もれる桂さんの小さい顔が放つ顔力がすごかった。

ここからはツイッターとも重複していきます。

幕開き、ちほちゃんのかわいい歌声、うまいな~。
ぺかーっといつも通り登場する桂さん(今年で研15?)いつまでたっても10代役OKでごわす。
ちぎちゃんが出てくると、いい意味で空気がゆるむ。
登場人物同士の雰囲気が結びつきやすくなる。モテない役が似合うんだなあ。
かっこいいんだけど、男子っぽさが先行していい感じにデリカシーが欠如してる。
桂ちぎでみみちゃんを取り合う話とか、今後くるんでしょうか…。
前回は桂さんが自分と取り合う、というミラクルを起こしていましたね。
なんかちぎちゃんって「お前なら仕方ない…泣かせたら、承知しないぞ!」って言って去っていく役がニンに合ってそうだもの。

若侍の客席降りはちょっとびっくりしましたね!ふりぃじゃ、ふりぃじゃ!
誰だあの美男子と思っていたらがおりでした。お化粧ほんと綺麗。
しかしがおりの快進撃はまだまだ序章でした。

何かというと「ジャジャーン!」「バリバリバリ!」って音で皆が伏せる→ダッシュで散開するので足元をよく見ていたら上級生のスラックス丈が少女マンガのような美麗な丈で決まっているのに対し、下級生が「ちょっと長すぎ」でこんなところにも習熟の差が…と感心しました。
短靴の踵が、360℃の方向からギリ1cm見えていて、靴の甲に余裕をもった斜めのラインでかぶさるのが美しい丈です。下級生はちょっと長かったな。

モンパリの場面、いちおしは此花いの莉ちゃん!歌声に艶があっていいよ~。

みみちゃん、本をぶん投げるシーンがめちゃくちゃ受けていた。黄色のドレスがすっごくかわいい。モチーフは菜の花かな。
ちなみに侍女の妃桜ほのりちゃんが!首が長くて!すごく好み!美人!
リサリサの粋な女主人っぷりも見物です。あんまり出番ないのにすごくしっかり心に残る。
杏奈おねえさまの恋に生きる女っぷりもいい。

ナガさんが軍上層部がパリを売ったことを暴露するシーンはガツンときました。
怒鳴ったりなんて、とてもしなさそうな芯からのいい人が絶望している芝居は心にくる。
そして寂しくもなる…ナガさあああああん!

フルーランス少尉、かっこいい役どころすぎませんか。
フルーランス少尉、かっこいい役どころすぎませんか。

にわにわノエル「神様との約束は違えられません…!」
ここらは流石にもう涙腺決壊しました。泣かないと思ってたのにー。

渡会がマリーに「正名を頼む」と告げるのは、すごく日本作品のバディっぽいですよね。
今わの際に親友/ライバルに「女を頼む」と言うパターンは主に西洋のものなのか。(マーキューシオ@ロミジュリや、ロバート@誰鐘)
「ほんとコイツってキミが居なきゃダメなんだぜ!」というメッセージは、女性を通じて
自分を看取る相手への「俺はお前のことをよく知っているから置いていくのは心配だけど、惚れた女がいる以上かっこつけろよ」という最後の激励なんでしょう。
ツイッターにはちょっと違うようにも書いたけど、女子2人と男子1人(カップル+女子1人)の場合でも同じ展開かも。
大島弓子「全て緑になる日まで」という作品で、ヒロインは、自分の恋人が別の子が心通わせ合っていることに嫉妬するのだけれど最終的には二人を祝福しようとその子あてに「恋人の扱い方」を長い手紙にしたためるのです。
(ネタバレになるので詳しい言及は避けますけど、名作です。おすすめ!)

これについてもいろいろ考えたかったけど、えらく長くなりそうなので割愛!

そしてがおりの格好良さ。
チリチリパーマでレザージャケットを羽織り、銃を肩にかけて出てくるがおり。かっこいいーっ!
紺地にシルバーの意匠の軍服のがおり。かっこいいーっ!
日本人を侮蔑→勇気付けられて和解→奮い立たされた結果、勇気と若さゆえの向こう見ずな行動→皆の思いを背に逝去 おいしいーっ!
フランス国家を歌うがおり。歌うまーっ!
がおりは頼れる子ですなあ。

フィナーレは「皆が考える宝塚フィナーレ・ザ王道」って感じでした。
期待しすぎて「みじかっ!」と思ってしまった。4組のリフトはすごく綺麗。

「日本物」って印象はあまり受けませんでした。
ものすごーく率直に言えば「駄作じゃなくてホっとした」というところです。
仮面のトラウマは根深い。
理事長は「新しいことをやろうとして枠を超えてしまった脚本・演出」という認識でいるみたいですけど私は「手垢がつきすぎて誰もやらないようなことを、生理的に気持ち悪いレベルのズレでやらかした脚本・演出」だと思っています。

雪組生は大好きだけど、彼らが板の上に立っているということだけが動機で劇場に足を運ぶのはすごく悲しい。
良質な作品を、大好きな雪組が上演しているからこそ行きたい!と思いたい。
贅沢だなと思いますけど、こんなこと遠慮していいことじゃないものー!
叶わなくたって願うよ!

2012年は節度を覚えつつ、楽しく元気に観劇していきたいと思います!
RSF!について書きたかったのですが、いろいろ観劇を挟んでしまったせいで忘れてきてしまった。
これはもう、あと一枚あるムラのチケットを握り締めて関西へ旅立つべきなのでしょうか。
あの後、「良くなってきた」「雪組子たちが皆懸命にやっている」という評判を聞いて、胸が詰まるような思いです。

きっとそうなるんだろうなー、ということは想像していたし、誰もが想像し得たことだと思う。
どれだけ駄作でも、そこに立つジェンヌ達が発散しようとする光や力を私たちは見つけてしまう。それを観に劇場に行っているから。
つらかろうが、何だろうが、ファンは劇場に通う。
こういうとき、劇団は上手い「仕組み」を確立させているなと思うんです。
劇団「側」が悪役になることで、私たちは永遠にジェンヌ達から裏切られないし、私たちは彼女らを裏切ることはない。
もっと軽やかな心で観劇したかったなあ…つまんないなら、観なくていいや!って。

軽やかになれなかった私が一番恐れているのは、「雪組公演って、つまんないからもう観なくていいね」って誰かに思われてしまうことです。
テニミュではこんなことで気を揉まずに済んだのよね。
そういう意味でもテニミュって本当に永遠の青春ですわ…。

エッセイで、「どうして多くのお金を費やした映画が駄作だったりするのか」
という問いに対して「映画製作の現場というのはあまりにも多くの
人、物、金が費やされるためにマズいと分かった時に引き返せないから」
という回答を読んだことがあるのです。
宝塚歌劇もそうなんだろうなあ…。




私の宝塚観劇暦は浅く、初観劇からまだ2年目です。
内容はほぼ雪組で、東京公演を1回観ただけ、という作品が大半です。

なので、贔屓の組の駄作公演に耐性がついていません。
と、いうことを知ることができた公演でした。「仮面の男」。
こうして皆ヅカオタとして階段を上がっていくものなのですね。しみじみ。
しかし、観劇暦が20年以上の方でさえ「最初で最後」「すごい作品」と言っていた。
もしかして私はすごい段を踏んだのじゃないか。

「サムい」のはまだ、いい。
「人間的センスが欠落している」というのは、救いがたい。
私の心に地雷センセーとして、きっちり刻ませていただいた。

雪組ファンで、悲しんでいる人が居たら一緒に悲しみたいです。
そして、普段雪組を観ない人が今公演を観てしまったらと思うとゾっとする。


以下、どれだけ書こうが書き足りない、不愉快な点について。

「早分かり世界史」のナンバーを聞いても、時代背景が全然分からない。
わざわざ「今から始まる舞台のちょっと後の時代の有名人」
「ちょっと前の時代の有名人」を出すから、わけがわからなくなる。
日本での同時代の人物、水戸黄門は出すのに
ヨーロッパ諸国の同時代の人物は出さない。
客席に向かせて、「一同、頭が高い」って言わせるのさえカチンときた。
それは、咲ちゃん@劇作家で早分かり世界史ナンバーの作者に向かって
言わせればいい。実際頭を下げるのは彼だけだ。

そしてルイ14世の悪趣味ナンバー。
今夜のお相手選びは人間ボーリングまでしているのに画面が全然面白くない。
女好きを表現する方法は、宝塚に山とすてきな蓄積があるだろうに
どうしてあの下品な唇型のソファでやらなくちゃいけなかったのか。
そして、肝心要のルイーズを見初めるシーンの演出はない。
いきなり舞台の扉がすこーんと開いて、みみちゃんが居て、
ソファでさっきまで女を侍らせていた桂さんが「あの娘は?」って言うだけ。
なんだ、それ…。

H2$のパロディがえんえんえんえん長すぎる。前回公演観てる客しか相手にしないの?

そして一番許せない、コマの見せ場であろう監獄のナンバー。
囚人が鞭打たれたときに上げる悲鳴を「オーケストラのようだ」
と陶酔する悪役の図、はままある。
そしてそれは「悪趣味め」という視線が担保されており、絶対にシリアスなナンバーだった。
それをコミカルに、楽しいナンバーにしました!って、信じられなかった。
あれは悪趣味じゃない。趣味の悪い、演出だった。
人の悲鳴をポップに演出するなら、それこそH2$みたいな
毒気前提のミュージカルでなきゃありえない。
客席が一番引いているこの場面で、まじめに弾けるコマが気の毒で涙が出てくる。
本当に観ていて辛い。この場面だけでも退席したいくらい。

脱獄のシーンにしろ、全てのシーンがそうなんだけど
一度何も言わずわけの分からない場面を見せた後で
「これはこういう場面だった」的台詞が入る。
せめて、前に入れてくんないかなあ、という気持ちにさせられる。
視覚で説明できていない舞台って何ぞや。

一大ページェントは、大事な作戦結構場面のわりに笑わせにかかってんの?
貸切公演ではとりあえず、かおりちゃんinミラーボールにお客さん笑ってたけど。
しかも、入り代わり後もかおりちゃん吊り下げられっぱなし。
せめて真ん中ならそういう演出?って思うけど既に端に寄せられている。
母上とのやり取りはすぐ緞帳前にして、すぐ下ろせばいいのでは。

三銃士の馬のシーンといい、海底のシーンといい、
「ふーん、カナダでこういうの観たんだ」って感じだった。
でもどちらの演出も、演出自体がすごい!新しい!とかではなくて
「アイディア」レベルのもの。
入れる必要はないし、馬に乗せなくてもかっこいい出陣の演出の仕方があることを、
とくに宝塚を観る人は皆十分知っている。
海底のシーンは本当に蛇足。なんでコミカルにする必要があったんだろう。
彼らの初心、命を懸けて仕える国王を取り戻すための戦いに赴く途中なのに。

そして、全編通して、要らないシーンに限って進行がもったりしており長い。
仮面の男が終わった段階で、3時間経ったんじゃないかと思えるほど。

監獄のナンバーに象徴される、センスの欠如が本当に辛い公演でした。
でしたっていうか、まだ2日目が終わったばかりですが。
カナダで何を観てきたんだろう…。ああいう演出がカナダの人が受けていたとして、
そのまま日本に持ってくるのは演出家の仕事じゃない。
小池先生がロミジュリ「憎しみ」のナンバーを何故、「もっと憎しみ合え!」から
「もう憎しみ合うのはやめて!」というナンバーにしたのか。

再演ばかりは良くない、縮小再生産は滅びへの道です。
真ん中のジェンヌにしか役や台詞を振れないのはダメだと思っていたけど
・新作オリジナル
・台詞、歌がかなり広範囲のジェンヌに渡って振られている
この2点も満たしていても、作品の根底に流れるセンスに共感できなければ
お芝居は壊れてしまう。
このことがよく分かりました。

ほんと最後の最後に言うけどさ、一人二役にする意味って何だったんだろう。

ルイーズ@みみちゃんはもっと恋人の敵と同じ顔の男に魅かれることに
戸惑いを憶えてほしいとか、あるけど。
それ以前の問題でした。




いいとこ探し。

王は全てお見通しのナンバー。曲もいいし、雪組生揃いっぷりが不気味な圧政下のパリをよく表してた。
全体を通じて、曲の印象は目新しくていいなと思いました。

ラウルの遺書のナンバー。翔ちゃん@ラウル、歌うまくないけど
(でもマチネよりソワレは良かった)、まっつ@アトス兄さんに寄せる
親愛の情が丁寧に伝えられて、いいなあと思った。
理不尽な死を目前にした弟が「身体に気をつけて」「貴方が父であり母だった」なんて、
駆け足で言うのはすごく泣かす。
翔ちゃんの株が上がった。し、きっとまっつの力もあってのことかな。
いい若手の使い方だと思う。

ちぎちゃん@ダルタニアンの真面目なお芝居。コンスタンスとのナンバーを
丁寧に心情を掬って表現してくれたから、最後の戦いが活きた。
キタロウさんとちぎちゃんの絡みは商売になるね!と踏まれたのか分からないけど
二人のシーンはキャラの対比が良かったなあ。

ああジェンヌの個人賞が殆どになってしまう。
ヒメ@ミレディはハマりすぎてておっかないです。
どなたかが言ってた、仮面の男の吹き替え担当のまなはるは
(当然)顔が出ていないのに顔芸がすごい、っていうのに納得して笑った。
間近で観たリサリサの貴婦人がすごく綺麗で、かつ可愛くって感動した。
緑のドレスがよくお似合い。

今後の雪組の課題は「駄作を力づくででも観たいと思わせる作品へと
ブラッシュアップしてしまう勢い・力」が欲しいなってことでしょうか。
外部ならともかく、必要になってしまう力かも。

書いてすっきりできました。
安心のロイヤルストレートフラッシュについては近日中に。

かわいいルディ-

2011年8月17日 演劇
「ヴァレンチノ」8/17ソワレを観てきました。客席には蘭蘭コンビ。
公演後の挨拶で花組公演についても触れる、ゆうひさん。

感想が書きにくいんですが、みーちゃん演じるジョージがすごく良かった。
ルディーに対する怒りがあったのか無かったのか、悟らせないようにする大人さ。
少年の振る舞いのままスターになったルディーの代わりに世間と対峙する優しさ。

ルドルフ・ヴァレンチノというスターの名前を背負った、
ルディーっていう愛称のヤツがかわいいんだろうな、と思うとなんだか泣けてしまった。
女の子同士の友情は、なるべくフェアであろうとするけれど
男の子同士の友情はちょっと違うように思う。
永遠に帳尻が合わない友情も素敵だ。

フィナーレのときにカッコいい!と思った人が居たんですが、
あれはすっしーさんだったような気がする。

ナターシャの造形はいいし、女装甲斐のある役だったと思うけどちょっと長かった。
ジューンとの交流がもっとあればなー。
もっと傷つくジューンを見ていれば、パーティーでのジューンのほだされちゃった感じとか、
ラストがもっとドラマチックだったんだろうなって思う。
カタルシスの無いドラマも好きなんですが、その場合は「仕方ないよね」って
思えるような静かで力強い、心を押し流す力が欲しい。

宙組は次の大劇がすごく楽しみだし、
来月はきしゃこのCS放送があるのでとりあえず満足です。
7/3(日)ソワレを観てきました。
ツイッターにも書いたけれど、酒井先生がパンフで書いてるとおりの「惑い」がある。
価値観の古さもあるし、「アメリカンコメディー観にきたぞ!へへへ笑ってやるぜ」って思ってないと咄嗟に笑いにくいジョークも多い。
「オールドミスにもいい思いさせてあげなきゃ」とか。
フィンチはローズマリーのことほんとに好きなの?なんで?とか。
ラルーが聖書に宣誓しろといわれてうろたえるところとか。(日本だと「ああいう」人は信心ぶかく描かれたりしないからだと思う)
大騒動の決着が結局は「会長の機嫌を損ねない」ということで落とし前がついて大ナンバーとか、皮肉すぎる…うーん。

出し物として今、これをこのまんまやったことについての異議はすっげーあります。
でも、そこも酒井先生の書いてたとおりジェンヌの力ってものすごいものがある。

「はぁ?コーヒーが無いからなんだっつーの?」と一瞬思っても
物凄い勢いでダンスしまくるあゆに目を奪われる。
クルーソックスをはいた足でX脚ぎみに立っているのがすばらしい。
眼鏡もちょーお似合い。
梅芸ツイートで誰かが書いてたとおり、「アメリカ人になりきって!」弾ける舞台を見せてくれる。

ちぎバドのキャラの入り込みっぷりはすごいよ。「あ、もしもしママ?」とか絶妙。
移動もずっと跳んだりはねたり、ダンスナンバーの続く中で、また更に動きを加えてる。

コメディ芝居をまっつがやってるだけでほんとおかしい。反則。
みどりちゃんのカーヴィーなボディラインに誰よりも釣られつつ、赤色灯を両手に持って男子社員を制したり、結局そのままセクシーに絡んでダンスしちゃったり。

まあ反則っつったら、体育すわりでカートに乗せられて下手から上手に
運ばれただけで爆笑をとってるキタロウさんですけど。
アルバイト楽しそうだった、けどふつうに会長のときも楽しそうでした。

コマギャッチもすごくいい。色気があって、かっこいい。
ギャッチにさわられた!と憤る杏奈さんにだけ「うらやましい~!」って
掛け合いが入るのが納得できる(笑)
みどりちゃんを押し倒す場面とか、ひえええ~ってなるよ。同期同期!
フィナーレのオープニングを任されていて、ほんとに今のぼり調子ですね。
声がこもりやすくて聞きにくいから、そこがなおれば無敵だと思う。
足の上がり方がとても綺麗だった。

がおりはスーツ群舞で美しいのでどこにいてもすぐ分かる。
手足をもてあまさないダンスは綺麗だね。

いろいろと注釈はつけたくなるけど、一度観てソンはない舞台だと思います。
ロミオとニコライで「必殺・苦悩する音月桂」を色濃くみせたから、ここらへんで息抜きね!
アイドルだよー!みたいなことなのかな。
企みどおりにいきそうだ、という瞬間のピンスポでいひひって笑う桂さんはアニメのようだ。
完成度高い。
残業を演出するためにオフィスを散らかす場面の無意味なバレエも、上手いから余計おかしくてたまらない。

きむみみは正義!
きむ←←←←←←みみなの!こんなのやっちゃうんだ!
お互いに話聞いてないのが、新鮮で面白い。
でも唐突に「僕と結婚してくれ!」ってフィンチが言うの(笑)
私はいったい何度こういうきむみみプロポーズシーンを観ただろうか(笑)
何回だって観るけどな。
キスがまたうまくなったような。ガバー!スポン!もっかいガバー!(背景は花火)素敵でした。

ヒメのミス・ジョーンズも適役すぎて笑うしかない。フィンチを抱っこしたのにはびっくりだ。
せしる美形。美形の人が居るとおもったらせしる。
しゅーまいとの凸凹同期ダンスはかわいい。

今気づいた、みうととあすくんを発見できていない…。もう一回観るしかないか…。

雪組がみんな一丸となって、「ハウトゥーサクシード」の世界の一員となってる感じがいとおしい。
また次の公演が楽しみになりました。

誓約してきたことだし、今更ではありますがニジンスキーのお話。


山岸涼子「牧神の午後」をベースに観ているので、
やっぱりロモラがヴァーツラフ発狂のきっかけだろうと思う。
翼を持った彼が「地に足をつけられるかもしれない」という夢を見ることは
いずれ絶望に繋がる道だ。

ヴァーツラフが望んだ飛翔は、ロモラの支えで叶えることができた。
でもロモラという存在は、暗にヴァーツラフに家庭の安らぎを夢みさせてしまった。
多くの人にとっては人生を円滑にすすめていくための欲求が、
ヴァーツラフには麻薬のようなものだったのかも。
家族を守るためには、セルゲイの庇護下に戻るしかない。
親類でもなんでもない、同性に身をゆだねるしかない。と
一度地に足をつけることを夢みたヴァーツラフに、その浮き草めいた状況はたまらなかっただろう。

バレエ・リュスに復帰後のヴァーツラフはセルゲイと寝てない派!ですが
それは、そうでなくても精神が壊れるようなことだったろうなと思っているからです。

セルゲイも、ほんとは寝たかっただろうけど、多分寝てないんじゃないかな。
以前だったら、せめて自分のものになったような錯覚に酔えただろうけど
もうそれは無理だ。

セルゲイもロモラも、ヴァーツラフに気持ちを傾けている。
二人はそれぞれにそれを恋や愛だと思っている。
そして互いの気持ちは恋や愛なんかではないと思っている。

セルゲイがヴァーツラフを思う気持ちは、「私のモノにしたい」という渇望が一番近そうだ。
それに一番似ている状況として、恋人同士になれれば良かったのかも
しれないけれど愛人関係に落とし込むしかなかった。
恋人になっても、もしかしたらセルゲイは充足し得なかったかもしれない。
永遠にヴァーツラフに飢える運命の人なんだろう。

全然そんな気持ちに至ったことがない私が、そうなのかも?と納得するような
キタロウさんの演技が良かったよね、ということで一つ。


ロモラはごくごく一般的に言う「恋」をして、ヴァーツラフを「愛」した人。
お嬢様が「少年のような男(ひと)」を好きになっちゃう!というのが物語の黄金展開だよね。
公園のシーン、大好きなんです。キャッキャとはしゃぎ回った二人、ロマンチックに「消えたりなんかしない」と急に大人びるちぎちゃん…。


早くDVDを観たいです。

平日だもの、稽古場くらいしか見られなかったよねー。

赤ジャージでちょんまげのキタロウさんが好きで仕方ない。ちょんまげ…。

稽古場でヒロさんの素顔を拝んでも…まだ…女性とは思えなくって本当にどうしたらいいか。格好良すぎるよね。世のおじさま方はキャピュレット卿を目指すべきだよ。モテるよ。入れ食いだよ。

世界の王は稽古場でもむちゃくちゃ楽しそう。まっつの目が大きい!<●><●>
そんな中で座ってみているにわにわの男前な座り方と、キタロウさんの女子…?な座り方がとても気になってしまう。(そろえた脚の間に両手をはさみこんでいる)

稽古場でも少年にしか見えないちぎちゃん。フェアリー。
プロダクションノートやナウオンも観返したくなりました。うーんいつ観られるやら。
順不同でフィナーレの感想を書こうと思ったけどジェンヌさんについての思いのたけになってしまった。

ちぎちゃん銀橋良くなったなあ。もっと歩き方に貫禄が欲しい。スター!さんって感じに。

桂さんセリ上がりがアップで「ヒィッ」ってなる。
みみちゃんの笑顔は、舞台人としてすごく頼もしい笑顔。「舞台でヒロインを務めてる以上、笑顔でいなくっちゃ!」というのが全く伝わってこない。ある意味勝気な、発光してるような笑顔だなって思う。観てないけど、オネーギンと、ジュリエットで何皮もむけたんだろうな。

桂さんの「どや切な顔」(眉間に力を入れつつ視線は遠く、口はやや開く。ライトで唇がうるっと光る角度で!)からの「クシャっとした笑顔」に射抜かれる。
眉間の筋肉すんごい大事ですよね。どうやったら鍛えられるんだ。

雪の燕尾は揃いすぎてセクシーです。

パレード、こんなバストショットにまで寄るんでしたっけ?自分視界のフレームで記憶してるせいか、違和感がある。
トップ娘役が、トップの階段降り前にダッシュで定位置につく後ろ姿が好き。次からはもっこもっこ羽根を揺らしながらやってくれるかと思うと、本当に楽しみです。

話は変わりますが、知識や観劇暦が増した今組本を改めて読み返すと面白いです。
・さきちゃんがすでに少人数インタビュー枠にいる
・みみちゃんも
・大月さゆちゃんも89期(山の期過ぎる)
・みうとも

また早く帰れる日まで鑑賞会はお預け。明日から残業ウイーク頑張ります。
まっつの舌出しがきちんといいアングルで収録されています!

アップとロングの切替がかなり多いですね。大きい舞台だから仕方ないけど…。
とくに舞踏会は細切れで残念だよ!運命の出会いをずっと追ってて欲しい。ベンマーはAnother angleではだめなの?

ロミジュリがぶつかって「失礼!」と謝る瞬間に、優しく微笑む愛の表情が素敵。
階段を降りながら、まだ衝撃の余韻が残るジュリエットの唇の開き方がかわいい。眼もばかって見開いてる。
「よせ!」と割って入ったロミオが「だいじょう…」と言いかけてからの二人の表情が、仮面の下半分でよく分かる。目の前の人が待ち焦がれた運命の人という確信に胸打たれている顔。

私は乳母や神父、夫人二人に感情移入しているせいでこの公演を「生きていくということ~ロミオとジュリエット~」的にとらえている部分がありました。ラブストーリーとしてはあまりドキドキしないというより、大人たちの物語が胸に迫りすぎてしまっていたのかも。正塚先生のお話が好きなほうなので「大切な人を失った側」に重きをおいて観劇しがちなんでしょう。
でも、19日に観劇した回からそれこそ愛に扉を開いてもらったかのように、ロマンチックなラブストーリーを楽しむことができた。私の心境の変化なのか、もしくはトップ内定が関係しているのかも。だとしたら、とても喜ばしいことだと思います。

ああもういい時間になってしまう。心残りだけどフィナーレだけ観て寝ましょう。
ツイッターじゃとても書ききれませんので、始めてみました。
いずれテニミュのことも書くかもしれませんが、とりあえずは宝塚の話題のみの予定です。

3/20、初めて宝塚の千秋楽公演を観ました。
出演者のテンションが高い!赤青チームどちらもガヤの声が大きい。
歩きまわっているような時もいちいち気合が入っていて、舞台の床がドンドンうるさい(笑)

ヴェローナ後のヒメがはけぎわに「だっさ!」と言っていたのはいつもでしょうか。
さすがに「だっせ!」じゃなかったと思うんだけど記憶が曖昧。
あと雛月乙葉ちゃんがサムズダウンしてたよ!
ロミジュリは本当に娘役が「あらあらしい」。普段みんなしおらしさとかを軸にしてるだけに。

「世界の王」で、やってきたロミオを皆できゃいきゃい取り囲む。いつもより皆が身体全体でロミオにぶつかるようにするので、それに対する「なんだよ(笑)」がちょっと素の台詞になってた。この時点でボルテージが上がっているのが見てとれて、ちょっとちぎちゃんも笑ってしまう。間が少し狂いそうになったのを急いで戻して「相変わらず浮かない顔だな!」
まっつもいつもより勢い良く滑り込んでブーツを掴んだ、ような気がする。「ロミオはまるで、お前の王様だな!」→ロミオ突き飛ばされる→ベンヴォーリオにぶつからないギリギリでブレーキまでは同じだけど、そのあと桂さんがまっつをぎゅっと抱きしめた。
客席もリピーターばかりだし、手拍子が劇場に高く鳴り響く中で、もう渾身のダンスを見せてもらいました。そして「マブの女王」、「僕は怖い」とずっとむわっとするような気迫の濃さ。
「僕は怖い」は19日時点ですでに泣きが入っていましたが、もっと泣いてた。東宝から、一回目を控えめに、リプライズをドラマチックに歌うようになったと思うのですが、飛ばしまくりでした。飛ばしてんのに音がぴったりで気持ちいい。

「これ、大切な薬草が落ちた!」「はぁーい(・3・)」(ブーたれてる…!)
「ありがとうございます!」にわにわを持ち上げて回転。(リフトしてる…!)
観客の気持ちが一つとなり、笑いと拍手がおきました。あの場面のにわにわのリアクション、笑ってもいいんじゃないかなとずっと思ってたので良かった。拍手終わりを待つ間が一瞬できてしまうくらい和やかだった。

「狂気の沙汰」でのロミオ♪自分たちの「間違いに!!」叫んだ。19日も言葉になってましたが、20日は絶叫。この歌はいつも苦しそうだと思ってたので、なんだか私がカタルシスを覚えてしまった。「間違いに!!」と叫んでからの、弱く綺麗な(僕はまだ君たちを)「愛しているんだ」が映える。

「今日こそその日」からの爆発力たるや、すさまじかったです。あ、そうだ「本当の俺じゃない」キタロウさんはお茶会くらい上手かったと思う。
「僕は怖い」、桂さんがノリノリ!
緩急が無いと言ってしまってもいいくらい、一幕のロミオとジュリエットの劇的な恋のシーンと二幕の息をつかせない不幸の連続がどちらも強く心に迫ってきました。

フィナーレは、桂さんの笑顔、笑顔、笑顔でした。それしか覚えられなかった。

パレード終了後、ナガさんより募金総額が300万円を越えた報告、それと合わせて収益から2000万円を日本赤十字社を通じて義援金として送る旨のお話がありました。

卒業する生徒の挨拶も聞いて、そのまま帰宅。出待ちはしませんでした。未だに入出待ちを良く分かってなくて。

日本、とりわけ被災した地域は今、未曾有の危機に見舞われています。被災者でない以上、私はめげてはいけない。復興していく東北・関東地方の経済や文化をあたためておく役割がある。被災された方を、恋人、友人、家族のように癒し支えることはできなくても、出来ることはたくさんある。そう思って、明日からも仕事に行きます。

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